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タバコの精神や身体依存度を麻薬やコーヒーなどの嗜好品と比較した結果

タバコは、酒、茶、コーヒーと同じく「嗜好品」と言われています。タバコを理解するに当たって、まずは「嗜好品とは一体どういうものであるか」について知っておくことが大切です。タバコの依存度を他の嗜好品である麻薬やコーヒーと比較した結果について
嗜好品という言葉の意味を、まず、その漢字の意味するところから見てみましょう。「嗜」という字は、「口」「老」「旨」の組み合わせです。つまり、「口」から摂る飲食物であって、「老い」て「旨さ」が分かるものです。

従って、よさが分かるまでには一定の修養が必要という意味が隠されています。次に「好」という字ですが、「このむ」あるいは「すく」と読みます。この語は、「すくというより、選ぶ、選択するという語」だそうです。従って、好み(好き嫌い)があって選択されるものですから、一律に良い・悪いと論じられないものであるという意味と取れます。

そこからか用いる際には品位や節度が求められるということが含意されていると考えられます。嗜好品とは「栄養摂取を目的とせず、香味や刺激を得るための飲食物」と広辞苑に定義されています。

これはモノとしての嗜好品を定義したものです。つまり、味.香りという香味要素と刺激という薬理作用を併せ持つものという意味です。刺激という言葉は興奮のみをイメージさせますので、刺激作用を含めた「薬理作用」という言葉を使います。薬理作用というのは摂取することによって生理的変化をもたらすことを言い、興奮や鎮静を含めた言葉ですから、この言葉のほうが適当だと思います。

香味要素だけのものは、お菓子、清涼飲料水などですし、薬理作用だけのものには麻薬があります。嗜好品とは、この2つの要素を併せ持っているというところにその特徴があります。ところで巷間、「タバコは麻薬と同じで中毒性・依存性がある」と言われていますが、タバコをはじめとした嗜好品の薬理作用は麻薬に比べてはるかに微弱であり、日常生活に支障のないレベルであることが、研究によって証明されています。

タバコ コーヒー ヘロイン コカイン 覚せい剤
精神依存性 中等度 弱い 強い 最強 最強 強い
身体依存性 微弱 微弱 強い 最強 殆どなし 殆どなし
身体依存の形成による精神依存の増強 なし なし 著明 なし なし
精神毒性 なし なし 強い 強い (薬時) 最強 最強

嗜好品の楽しみ方には大別して2通りあります。嗜好品というモノを楽しむ楽しみ方と、嗜好品にまつわる道具類を伴った楽しみ方です。

寒い季節の鍋料理には日本酒、フランス料理にはワイン、紅茶にはスナック菓子といった料理(食べ物)と嗜好品の組合せは経験的に知られているところです。ステーキの後の葉巻は最高であり、シガレットでは物足りなさを感じます。食後のコーヒーは満足の仕上げというところでしょうか。これらは人間の持つ味覚が作用しているのです。

「味覚は生命の関所」といわれるように、味覚は人間の生存にとって不可欠の要素です。生存に直結した食事は人間にとって不可欠な行為ですが、それは単に肉体の維持を行うのみならず精神の安定にもかかわります。豊かな食事は味覚の幅を広げ、幅広い味覚は精神の安定をもたらします。また、繰り返しの経験が味覚を鋭敏にさせます。舌が肥えるというのは味覚の学習効果です。




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