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母親がタバコを吸うと子どもへ与える影響が大きくて将来喫煙者になる

母として食卓の味を握る料理人として禁煙をする方法を紹介しています
女性の喫煙が及ぼす影響とは
女性のライフサイクルの中でも、いろいろな場面で喫煙は女性の健康に悪影響を及ぼします。男性への悪影響よりももっと大きいのです。子育ての場面で子どものタバコの誤食事故も、家でタバコを吸う人がいるから起きるのです。

父親の喫煙も原因となりますが、母親はもっと子どもに接する時間が長いので、誤食の危険も増えます。子どもの手の届く所にタバコや灰皿があるのがいけないのです。
SIDS(乳幼児突然死症候群)は、妊娠中や出産後の両親の喫煙で、4.7倍も危険が増えます。うつ伏せ寝よりもリスクが高いのです。

仕事を持つ母親が増えていますが、家族が元気でいるのが仕事を続けるうえで重要です。受動喫煙の影響で子どもが中耳炎をくり返したり、かぜで熱が上がったりして、保育所、幼稚園、学校を休んでばかりではお母さんもたいへんです。家族皆の健康を考えると家の中は受動喫煙のないきれいな空気を保ってほしいですね。

喫煙者の再生産
子どもたちの喫煙の開始に及ぼす影響を調べたものでは、親の喫煙が子どもの喫煙開始に影響を与えていました。そして父と母とでは母の喫煙が、子どもたちの喫煙開始に余計影響していました。

普通母親とは子どもたちに、手を洗いなさい、うがいをしなさい、ちゃんとごはんを食べなさいと、うるさい存在です。家の中の健康管理責任者のような存在ともいえます。その母親がタバコを吸っていては、子どもたちへ影響を与えるのは明白です。子どもは煙に慣れているので未成年から吸い始め、習慣喫煙から依存症へと移り、タバコ関連疾患にかかってしまいます。つまり母親の喫煙は、喫煙者を再生産することにつながるのです。

家庭のシェフは吸わないシェフ
喫煙習慣は味覚にもかかわります。喫煙者はどちらかというと濃い味を好むので家族の食事も濃くなる傾向があり、家族の味の好みも変わってきてしまいます。将来の血圧のことも考えると子どもたちもやはりうす味に慣れてほしいので、味覚はたいせつにしましょう。


子供に与える影響
受動喫煙の害を最も受けるのが、タバコを吸う母親のおなかの中にいる胎児です。妊娠中の喫煙は、流産・前置胎盤や常位胎盤早期剥離などの妊娠異常、早期破水早産出産の際の合併症、また出産時の母親と新生児死亡の原因となります。

タバコを吸う母親のタンパク代謝は阻害されるために血液中のアミノ酸量は少なく、ビタミタンC・ビタミンB12の量も低下しています。胎盤の寿命も短く、胎児が十分発育できないまま、死産や早産になる危険性が高まります。

妊娠中の喫煙本数が多いほど、胎児は栄養不足・酸欠状態になり、胎児の発育は悪くなり、生まれたときの体重は、平均より150~200g少なく、感染症にかかりやすくなります。

近年、我が国における出産状況を調べたところ、出生率の低下のほかに、低出生体重児の出生率が上昇していることがわかりました。その理由のひとつが20歳代の女性における喫煙率の増加です。 妊娠中の喫煙は唇裂(兎唇)・口蓄裂・手足の欠損・先天性小頭症など特定の先天的障害とも関係しています。

恐ろしいことに、これらの問題は母親がタバコを吸ったときにみられるだけではなく、母親自身がタバコを吸わなくても、他人のタバコの煙を吸う受動喫煙の場合にもみられます。換気していない四畳半の部屋で誰かがタバコを4本吸えば、母親が1本吸うことと同じことになります。そして低出生体重児や発育遅延が1.2倍に増加します。

現在のところニコチンがこれら妊娠・出産中の害にどの程度関与するのかは明らかではなく、タバコに含まれるニコチン以外の物質、たとえば一酸化炭素やカドミウムを始めとしたたくさんの物質が胎盤を通じて胎児に運び込まれることが問題と考えられています。化学物質の中には発ガン物質も含まれていますので、生後ガンになる危険性も高めます。

タバコは、出産後にも子供に影響を及ぼします。タバコを吸う母親の母乳には、タバコに含まれるさまざまな化学物質が溶けており、赤ちゃんはこれを飲むことになります。母乳には血中濃度の3倍のニコチンが含まれています。突然赤ちゃんが亡くなる「乳幼児突然死症候群」という痛ましい状況を作り出す原因のひとつがタバコです。子供を失った母親の30%は喫煙習慣があったという報告があります。

また、出産後の喫煙が1日10本以下でも2.4倍、20本以上では22.7倍になる という報告があります。原因というと日本ではうつ伏せに寝かせることだけがとりあげられ、タバコに目を向けられていない現状は問題といえます。

両親が喫煙する場合、子供は端息をおこしやすくなります。アメリカで12~16歳の小児喘息の子供400人を調べたところ、両親が禁煙した家庭では90%が治療で症状がよくなったのに対し、喫煙家庭でよくなったのはわずかに27%だったという報告があります。中耳炎のほか、いろいろな呼吸器の病気にもかかりやすくなります。夜中に咳き込むこともあります。

また、タバコを吸わない母親から生まれた子供より、身体が小さいだけでなく、読む力・計算力が劣り、IQが低いことが報告されています。さらには将来、学習障害・発育の遅れ・非行などの問題行動と関係するという報告もあります。

美声が失われる
長い間タバコを吸っていた女性は、声が違います。以前子どもの学校の連絡網で電話で話すだけのお母さんがいました。咳をしてガラガラ声だったので、「かぜをひいたの?」といつ聞いてしまいました。あるとき、PTAの集まりのあとに数人でお茶を飲みに行ってその声の原因がわかりました。ヘビースモーカーだったのです。女性は男性よりも声帯が薄いので、煙の影響を受けやすく、声の質が変わってしまいます。

髪や服にいつもタバコのにおいがついているのも周囲の人に不快感を与えます。おしゃれのためにも、タバコとは縁を切りましょう。
タバコ代1年間10万円くらいを「つもり貯金(吸ったつもり)」にして、ブランド物のバッグや、ステキなスーツを自分へのごほうびに買ってもだれも文句をいわないはずです。家族みんなの健康にプラスになるのですから。

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