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タバコが原因の病気はガンだけじゃない!喫煙者のリスクとは

タバコと病気というと、やはり肺がんが有名ですが、タバコが原因の病気はあまり知られてないだけで、実に多種多様な病気があり、赤ちゃんから老人まで年齢層の幅も広く驚くばかりです。ここではタバコの害と怖さを知って欲しいと思います。

百害あって一利なし
喫煙と、肺がんや心疾患、呼吸器疾患などある種の疾病との関係が深いことは、以前から一般の人たちにもそれなりに認識されていました。

したがって、そうした認識のレベルの問題であれば、今日のような激しいタバコ・バッシングを招くことはなかったでしょう。何となれば、たばこにも気分を落ち着かせたり、ときには昂揚させたり、精神的には少なからず効用があると信じられ、そして何よりも嗜好品として何百年も人間とともにあり、歴史の検証を経てきたという重みがありましたから…。

ところが、先進諸国では食事・栄養や医療・衛生の向上によって結核などの感染症で亡くなる人が激減すると平均寿命が著しく延び、その結果、高齢病であるがんや脳卒中、心臓病などのいわゆる慢性疾患で亡くなる人が過半を占めるようになりました。

病原菌によらないそれらの慢性疾患は疫学的手法をもって原因が追究され、喫煙を含めた生活習慣が深くかかわっていることが次第に明らかにされてきました。
一方、脳科学の研究によって、それまで気分を落ち着かせるとか、脳を活性化するとされてきた喫煙の効用は、脳はニコチンの報酬体系を錯覚しているにすぎないとする知見が広くアピールされるようになりました。

このように「益寡くして害多し」という科学(医学)的知見の包囲のなかで、たばこは次第に袋小路に追いつめられるように、ついには「百害あって一利なし」とまでいわれるようになってしまいました。そこに人々の健康至上主義が相乗して、まさにタバコ・バッシングともいうべき社会的な態度・状況が形成されたわけです。

わけても「受動喫煙」「依存性」、そして「社会的コスト論」がこうした態度形成に大きな影響を与えています。これらの問題を中心に、タバコ・バッシングに至る経緯を振り返ってみます。

ちなみに、たばこ総合研究センター(TATIASC)が2004年に、一般の人を対象に「喫煙は健康に害があるか」と「受動喫煙は健康に害があるか」という調査をおこなったところ、「喫煙は健康に害があるか」という質問に対する答えは想定内の結果ですが、「受動喫煙」の害についても「科学的に十分証明されている」という見方が「喫煙」自体の害とあまり差のない結果になっています。つまり、それだけ「たばこ(の煙)は有害」という見方が喫煙者、非喫煙者を問わず一般的になっているということでしょう。


タバコが原因の病気は、癌、脳梗塞、糖尿病、心臓病という知られている有名なもの以外にニコチン依存症という精神疾患があります
ニコチン依存などの薬物依存症になりますと「認知的不協和」を引き起こしてしまいます。そして、ニコチン依存によって生じた「認知的不協和」を解消するために、医学的事実に反するデマや喫煙を非難・制限する周囲の人間に対する被害妄想といったものに取り憑かれてしまうようです。

タバコによる化学物質過敏症
あなたは知っていますか?
タバコによる化学物質過敏症の存在。
何気ない一服。
その煙で命を落としてしまう人達が居ます。
タバコによる化学物質過敏症は命に関わる病気なのですがあまり知られていない病気です。

発症理由はタバコに限らず、医療事故とか農薬散布、新築住宅などさまざまです。
ただ、発症すると、身の回りのものが片っ端から駄目(体調不良の原因)になるので要らぬ苦労をすることになります。重症の方はうっかり他人に会えません。有機溶剤がダメな方は街のあらゆるものが危険です。

上記の原因物質に比べるとタバコは吸う側の分煙厳守とタバコの化学物質過敏症側の喫煙所回避で症状緩和が可能です。できることなのだから実践するべきなのです。

命に関わるほどの患者さんはそうそう無防備に外出されないとは思いますが、軽症の人は同じ社会生活を送って居ますから、私たちの配慮が必須です。

それは喫煙者だけ気をつければいい話ではありません。タバコを吸わない人も症状を理解しないといけないのです。
客観的に言って、タバコは人間の健康に関してリスクを伴うものだと思います。問題はそのリスクが喫煙者ひとりに留まるものではなく副流煙などを介して周囲の人間にも及ぶことです。

そのリスクマネージメントをどのようにするかが、大きなテーマなのだと思います。喫煙=早死という画一的な発想もよくありません。かといって喫煙者が既得権を振りかざして「何が悪い」と開き直るのはもっと良くないと思います。
感情的ではない相互理解の領域に出来るだけ早く到達できる双方の冷静な判断が大切なのだろうと思います。


肺が壊れる肺気腫
肺には、肺胞という直径およそ1mmのスポンジのような丸い穴がたくさんあって、その表面に毛細血管が張り付いています。そして、その表面積が非常に大きくなることで、空気中の酸素を効率的に血液中に取り込んでいるのです。

タバコの煙は、この肺胞の構造をどんどん壊してしまいます。ボコボコとこわれているところが肺気腫となった部分です。そうなると、肺胞の表面積が小さくなって空気中の酸素を血液中に取り込みにくくなり、息切れが生じ、ひどくなると常時酸素を吸入しないと生活できなくなります。この病気は、タバコをやめれば進行は止まりますが、肺が元に戻ることはありません

また、タバコの煙の刺激は、気道の粘膜を痛めつけて慢性気管支炎を起こして常にせきやたんが出る状態となります。その状態では、細菌の感染を受けやすくなるので、肺炎を起こし、さらに肺が壊れてゆきます。


肺がん検診と肺ドックの違い
お住まいの自治体で行う肺がん検診と肺ドックとは、どういう違いがあるのでしょうか。
肺がん検診は、一般的に問診と単純X線撮影。場合によっては細胞診。

肺ドックの検査項目は、基本的に、マルチスライスCT、細胞診、血中腫瘍マーカーに内科診察(問診、触診、視診)が加わります。
一香大きな遣いはX線とCTの遣いです。

通常の単純X線検査で行う肺がん検診では早期の発見が難しく、血管や肋骨の陰に隠れてしまうようながんが見過ごされたり、発見されても手遅れの場合が少なくないのですが、マルチスライスCTによる肺ドックの場合、いろいろな角度から撮影するので死角がほとんどありません。従来の肺がん検診と比べ、ごく小さな初期の肺がんを早期に発見することが可能になりました。

また肺ドックでは、肺がんだけではなく、肺気腫、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの肺機能に関わる疾病の発見が可能です。

肺ドックの費用は、施設によって大きく異なりますが、一般的に2万~5万円程度です。
人間ドックのオプション検査とすると、さらに安くなります。
また、CTのみなら、1万円程度で受診できます。

高価と思われるかもしれませんが、補助金制度を利用できると費用はかなり抑えられます。
あなたが加入している健保によりますが、会社員の場合、数万円から全額補助。
国民健康保険の場合、自治体が、検診料の何割かを負担してくれるところもあります。

つまり、場合によっては、金銭的な負担がほとんどなく、肺ドックあるいは人間ドックを受けることができるのです。何も問題がなくても、1年に1度。
また、経年の変化を診るためにも、同じ病院で受診するのが理想です。

40歳以上のスモーカーの方、1日の喫煙本数×喫煙年数が400以上の方、肺がんの家族歴のある方には、特にお勧めします。
何となく健康が気になるから、たばこをやめようか。という、漠然とした不安を抱えながらたばこを吸ってもおいしくありません。

当面、禁煙するつもりがないのであれば、健康リスクがないことをしっかり確認して、たばこを吸う方が、より身体的にも精神的にも健康なスモーキングができます。
スモーカーの方がより自分の健康をケアしている。リスクをチェックしている。そういうスモーカーが増えることを望んでいます。
おいしいたばこを吸いましょう。そして、しっかり長生きしましょう。


タバコと歯の病気
定期的に歯科医院を受診される患者さんの中で比べても、タバコを吸う人は歯周病の悪化が10歳くらい早まります。特に、1日10本以上吸う人は長年の間に歯を失い、確実に入れ歯を使うようになっていきます。

通常、むし歯も歯周病もだれもがかかる病気に思われがちですが、本来はまれな病気であり、軽度の歯周病の段階で維持管理していくのは容易なことです。これに対して中等度~重度の歯周病は限られた人に現れ、スモーカーはノンスモーカーの約2倍に達します。

歯周病は、最後には歯を支えている骨が溶ける病気ですが、これに最も深くかかわっている原因がタバコであることがわかってきています。タバコをやめることにより、たちまちのうちに歯周病は大いに改善されます。

家族の中で喫煙する人がいる家庭の子どもたちは、歯ぐきの色が黒くなってきます。このままの状態が続くと、やがて顔の色が黒ずみ、シミやそばかすも増えてきます。
タバコをやめてみれば、今まで知らなかったお口のさわやかさと、自分の歯で食べる楽しみが必ずや見つけられることでしょう。


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