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タバコは味覚に影響ある?一流シェフがタバコを吸わないワケ

タバコを吸っていた人が禁煙すると食べ物をおいしく感じるとよく言いますが、それは今までタバコのせいで味やにおいがの感覚が狂っていた人に本来の味覚が戻ってくるからです。
タバコと味覚との関係
夏、暑い日が続くと食欲も落ちぎみです。そんなときには食欲増進のために香辛料をきかせたお料理をくふうするとよいでしょう。日ごろうす味に慣れている人には、少しの香辛料でも効果的です。しかしタバコを吸う人にはどうでしょう。ここでは、ふだんあまり気がつかない喫煙と味覚について述べてみます。


タバコを吸っていると味覚が鈍る
では、本当に喫煙者は味覚が鈍っているのでしょうか。

人間の舌には味の受容に関係している味細胞の集団である味蕾(みらい)が(渋味・苦味・酸味・甘味)を感じています。

胎児、新生児あるいは乳児期には口腔、咽頭、舌の粘膜に広く分布していますが、加齢とともにしだいにその数が減少します。

45歳ごろにすでに退行変化のきざしが生じ始め、味雷は変性し、その数が減少します

タバコを吸うことにより、舌の味蕾細胞がどうなるかと言うと、ニコチンやタールといった有害物質により、悪影響を受け、味覚が鈍くなります。

これが軽度の味覚障害で、特に薄い味が感じ取れなくなります。 喫煙者は濃い味つけを好むのはここに起因しています。

そして喫煙本数が多いほど、味覚識別能が鈍くなり、苦味、酸味、塩味、甘味の順で影響を受けやすいようです。

禁煙することで、味蕾細胞は復活し、本来の味覚が取り戻せます。

タバコをやめると食事がおいしくなるという理由はこういうことだったのです。

禁煙できなくてタバコを吸い続けると、舌の周囲が傷つき、 舌癌になるリスクが高くなると同時に、味付けが徐々に濃くなり、生活習慣病の進行に拍車をかけることにもなります。

喫煙者は濃い味つけを好む
健康診断の来所者に塩分0.8%の温めたみそ汁を飲んでもらい、その味の濃さについての感想を答えてもらいました。いつも自分の家で飲んでいるみそ汁と比べて、「味が濃い」「ちょうどよい」「うすい」のどれかを選んでもらいました。私には少し濃いかしらと思える程度の塩分です。飲んだあとの感想は男女ともに喫煙者は非喫煙者より「うすい」と思う人が多く、「濃い」と思う人が少なかったのです。

特にヘビースモーカーの男性(一日40本以上喫煙)では「うすい」と思う人が「ちょうどよい」と思う人の2倍になりました。以前吸っていて禁煙した人は非喫煙者と喫煙者の中間でした。女性も非喫煙者は濃いと思う人が2割ほどいましたが、喫煙者にはほとんどいませんでした。むしろうすいと思う人が非喫煙者よりも多かったのです。喫煙者は日ごろ味の濃いみそ汁を飲み、味の濃い料理を好む傾向があるといえるでしょう。そのため、身体のためには適当な濃度のみそ汁をうすいと思う人が喫煙者に多かったのです。


一流シェフはタバコを吸わない
レストランで食事をしながらタバコを吸う人をよく見かけますね。口の中をニコチンの味にして、それからまた食事を続けるのです。食べ物の味はいったいどうなるのでしょう。日本からフランスに料理の修業に行ったある有名なシェフが、先輩から「タバコをやめないと一流シェフになれない」と注意されて禁煙したという体験談を聞きました。微妙な味を見分けるには舌はたいせつです。シェフやソムリエは特にタバコを吸っていては仕事にはならないでしょう。食品衛生法に基づく各自治体の食品衛生法施行条例では、調理場内でタバコを吸ってはいけない規則もあります。

確実にタバコは舌に微々たる影響を及ぼしますし、さすがに吸い過ぎれば味はわからなくなりますが、現実は少し違います。

一流の味覚をもった料理人でもタバコを吸う人はたくさんいます。

「一流の料理人はタバコを吸わない」というのはただのプロポーションです。
タバコを吸わない料理人でも味がおいしくないお店もたくさんあります。

おいしいものつくるのは料理人が目指すものですが、それを判断するのはお客さんなのです。タバコは判断基準にはなりません。
ただタバコを吸った場合の衛生面のリスクは高くなりますので、注意が必要でしょう。

家で料理を作る人も家庭のシェフです。作る人が喫煙者で濃い塩辛い味の料理を毎日作っていては、家族の味覚にも影響します。おいしく食べるために味覚をたいせつにしましょう。舌が敏感な人なら、あの苦いタバコを国にする気にはなれないでしょう。
最近は、無農薬で作ったお米や野菜が好まれています。
200種類の有害物質の入った添加物だらけのタバコを吸いながら、健康食品や安全な食品を求めるのはおかしい話になります。


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